研削加工って何、研磨加工との違いは?研削加工のメリット・デメリット~研磨、切削、研削の違いとは?削りや磨きを表す言葉の意味を知ろう!~ part2 ~

研削工具を使って、ネジを削って加工している様子

前回のpart1では、削りや磨きに関する以下のワードをご紹介しました。
<研磨>、<研削>、<切削>
part1の<研磨>に引き続き、part2の今回は<研削>について学んでみましょう。

研磨加工や研削加工に用いられる砥粒を固めて作られている砥石

















研削加工は、砥石などの研削工具を高速で回転させることによって、対象物を設計した寸法や形状、目標とする粗さに収めることを目的とした作業になります。
この時用いられる研削工具の代表的なものが砥石になります。
砥石は紙やすりなどで知られる一般的な研磨材と同様に砥粒によって構成されています。
紙やすりとの大きな違いは、基材(紙やすりの場合は紙の部分)がなく、砥粒を固めたものであることです。
砥石に含まれる砥粒が細かい刃となって対象物を微量ずつ削り取る役割を担っています。
研削加工に使われる砥石の自生作用により切れ味を維持し、焼入れした金属や超合金など他の加工では困難な硬度の材料でも加工が可能になります。


・研削加工のメリット

精度の高い加工(寸法や粗さの調節)ができる。 焼入れした金属や超合金などの他の加工では困難な硬度の材料でも加工が可能。


・研削加工のデメリット

微量ずつ削り取るため、削る範囲によっては加工時間かかる場合がある。 効率良く加工するためには、前工程である程度形状を整えた上で、
微調整を行なうために研削加工を行なうなど、工夫が必要ですね。


研削加工の特徴~研磨加工・切削加工との違いは?

part1で説明したように<研磨加工><研削加工><切削加工>の3つはすべて除去加工(不要な部分をそぎ落とす目的の加工)です。
しかし、加工目的やその精度が異なるので実際には使い分けられているのです。 研削加工では、切削加工のように形を作り出すような作業はしません。
つまり、形が変わるくらい大きく削ることはしないのです。研削加工は寸法精度を上げるために施されます。
さらなる付加価値(外観向上)や精度が求められる場合は、最終仕上げとして研磨加工を行ないます。
目的とする寸法や、要求精度により加工法も使い分けがなされているのです。



研削加工の種類とは?研磨加工のようにたくさん方法があるの?

研磨加工に様々な種類があったように研削加工も同様にいくつか種類があります。

研削加工の種類(円筒研削、内面研削、センターレス研削)

・円筒研削加工
円筒形状の対象物の外側を研削するときの加工法です。
円形の砥石と対象物のそれぞれが反対方向に回転し、外側を研削する加工です。


・内面研削加工

内面研削では、砥石を系の内側に入れてそれぞれを反対方向に回転させ、対象物の内面に砥石が当たるようにして加工を行ないます。
対象物の内径を研磨する際には、内径よりも小さい砥石を用いる必要があります。


・センターレス研削加工

回転する2種類の砥石(研削砥石・調整砥石)、支持台で対象物を固定し、対象物の外側を研削する加工方法です。
調整砥石が研削砥石方向へ切り込むことにより研削が行われます。


研削加工にも複数の種類があり、対象物のどの部分を削るのかによって加工法を使い分ける必要があります。
今回は<研削>とは何なのか簡単に説明をしました。
似ている言葉のように感じますが、残りの<切削>や<研磨>とも目的や仕上がりに違いがあることがお分かりいただけたかと思います。
次回のpart3では、<切削>についてご紹介いたしますので、お楽しみに!




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